私が道院長となった一番の要因は、実兄である前道院長が、体調不良で道院の業務、門下生への指導が難しくなったからです。
一時期は、道院の閉院も考えましたが、現在修練に来ている門下生達の事、そして、今まで自分が学んだ事を後進達に伝えようと思いました。
私が学んできた金剛禅の「自己確立」「自他共楽」の教えを実践し、行動できる人間となる事、少林寺拳法の妙技を身に付けて培われる自信と勇気を持てる事を、一人でも多くの人々に知ってもらいたいと考え、道院長となり、道院を継続していこうと思いました。
少年部の拳士達には、常に明るく、楽しんで修練できる様にする事。
和気あいあいの中にも厳しさもある、節度がある様にと考えています。親に行かされるのではなく、自分から行きたい、練習を待つようになって欲しいと思います。
一般の拳士達も、仕事や学業に忙しい中で練習に来られるのだから、各個々の求める目的(護身練胆、精神修養、健康増進)に応じられるように思っています。
そして金剛禅の教えを知ってもらい、布教の一員となってもらいたいと考えています。
道院では、金剛禅の教え、少林寺拳法の技法を通じて、各個の目的や体力に応じて修練しています。
そして、人間関係を大切と考えており、縦のつながりより横のつながりを大切にし、長上を敬い、後輩を侮らずの考えで、拳士同士が接し合えるようにしています。
一人でも多くの人に、少林寺拳法の魅力を知ってもらいたいと思い、少年拳士達には、少林寺拳法を習っていて良かったと思える夢や思い出が出来るようにと思っています。
仕事や学業で離れていても、またやってみようかと思える、道院でありたいと思います。
嵯峨野道院は、開祖が直接指導に来られていた京都別院で修行された山本二三男先生が開設された道院です。京都でも古く、歴史のある道院で、開祖からの技の経脈を引き継いでいます。開祖の技法も知りつつ、現在の技法も取り入れて修練しています。
現在は少人数での修練になっているので、全員に目が届き、各個々に合わせて細かな所まで指導しております。
少人数なので、家庭的な雰囲気で和気あいあいとしていながらも、一線は期して修練に励んでいます。
嵯峨野道院は専有道場をもち、小学生の部と、一般の部で修練しています。在籍する拳士の数は少ないですが、少数精鋭な道院で、先生は皆さん高段者です。高段者の先生からマンツーマンで、細かな技術まで直接伝授していただけるのが、少人数ならではの当道院の特徴でありメリットだと思っております。その結果として、ここ数年の大会では毎回入賞者が出ています。
一日の修練は、筋力トレーニングでの基礎体力作りから始まり、少林寺拳法の基本技術・応用技術から、理論的な奥深いところまでも教えていただいております。剛柔一体でバランス良く修行し、身体も精神も鍛えられ、こじんまりしたアットホームな道院です。