40歳を迎える頃、今からでも何かをして身に付けることができるだろうか、そうして社会に生かし実践することはできるであろうか。そうした時に、出会った少林寺拳法であり、道院での修行でありました。
京都府少林寺連盟、京都府教区、今やUNITYにおける修行活動の場、範囲は広く、武道専門学校や教区研修会、ブロック研修会など、たくさんの技術を身につける場、交流の場が設けられていました。
そうした活動の場で得た技術、思想を教え広めるために修行開始一年目には「道院長になる」と信じて修行を続けてまいりました。
そして、その間に得た諸先輩、先生方の恩義に報いるためにも道院長として道院運営に取り組んでいます。
少林寺拳法の修行を通じて得たこと、常に心掛けていることは、決して人を否定しないことであります。
人は、それぞれ得手不得手があり、出来ることも出来ないこともそれぞれにあります。少林寺拳法の修行を通じて言えることは、出来ないことはないということであります。
人の体力、年齢に応じて、その完成形は個々に用意されているとも考えられるでしょう。時間はかかるかもしれませんが、目的に応じた正しい修行法を徐々に身に付け、続けていくことにより、体力的にも、考え方的にも立派な人へと成長することができるのです。
少林寺拳法は漸々修学でありますので、あきらめずに修行を続けていただけるよう門信徒に向き合っています。
仲間が寄り添い、「自己確立」といいますが、己を磨き、人を援けることのできる人間へと個々が成長できるように、共に話し合い、手を取り合って、それぞれがそれぞれの成長を喜び合えるような道院となるよう日々門下生と共に修行に励んでいます。
西陣児童館の2階をお借りして十分なスペースはあるのですが、床が固く、安全に配慮して運用法は積極的に行っていません。
また、技術修練に当たっては、個々にその日やりたいであろう内容となるよう、基本、法形、組演武の配分を臨機に変更するなど、活発かつ実りある修練となるよう進行に配慮しています。
全体的な雰囲気は、技術習得に前向きに取り組むとともに、面授面授の修行法を通して、人とふれあい、人を理解し、自身の成長と共に相手の成長を喜び、共に成長していく達成感と、共に励まし合える人としての向上をも身に付けることができるよう金剛禅門信徒として、門下生それぞれが真剣に技術学科の習得に取り組んでいます。
私は、道院に入門し少林寺拳法を修行するに当たりまして、3か院を見学させていただきましたが、京都北野道院を見学した時に「私が修行するのはここしかない」と感じました。
技術、学科修練に真剣に取り組まれる道院長をはじめ、皆様の雰囲気が印象的でありました。
今、修行を続けさせていただいて、技術の向上、学科の習得を通じて人としての向上を実感しております。
この先、益々の自己確立を目指して、自他共楽の考え方を実践していくとともに、この素晴らしい教えを知人に広めていければと考えています。